2023年10月05日 12時00分

高校・大学の受験科目に「情報分野」が追加された現代社会と未来

小学校・中学校と、数年前から段階的に「情報分野」の科目が導入され、高校受験・大学入試の必修科目となる日が近づいています。高校での必修科目「情報Ⅰ」「情報Ⅱ」の登場は学ぶ生徒のみならず、教える大人側にとっても初めての経験。従来の 5教科 7 科目から 6 教科 8 科目への増加を、現在高校 2 年生以下は必ず全員が通るカリキュラムとなります。プログラミングはコンピュータの進化により子供でも簡単にスキルを身につけることができるようになりました。積極的なコンピュータの使用が、学校で推奨される本質は未来へ向いたものだと自覚する必要がありそうです。



いよいよ「情報分野」の教科が高校・大学受験科目に

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学生たちの未来に影響を与える受験科目の変化と増加

現在の高校 2 年生以下の高校受験・大学入試は、「情報」という新しい科目が追加された受験となります。数年前より段階的に小学校・中学校で取り組んできたプログラミング教育導入が、いち段落を迎えたと言えるでしょうか。高校・大学の受験までに情報の構造を知り、扱い方を身につけることが将来のキャリアを左右します。高校生にとって身近な SNS を始めとしたネットツール。そのシステムに興味を持つ子供は今後も年々増えていくことでしょう。大人世代の学校教育では習っただけで、実社会で出番がなかった知識は多いものです。「情報領域の学習」は、実生活に役立ち、また将来にそのスキルを使う価値のある学習となる可能性に満ちています。

現役高校生にとっては身近なテーマが題材

小学校ではパソコンやタブレットなどのコンピュータに触れて、慣れる。中学校で、自分の発想を具体化し、創造力を養う道具として端末を操作する。プログラミング教育は段階的に導入され、定着しつつあります。高校での情報科目では、プログラミングにより情報システム自体を構築するなど、より深く、より広いコンピュータスキルの会得を目指します。日常的にスマホに触れているデジタルネイティブ世代。「情報領域」の学習はテストの加点と試験をクリアする目的だけではなく、より良い社会生活を送る、生きていく力を養うための基礎的な能力を育むことが期待されています。

「情報Ⅰ」「情報Ⅱ」の構造

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「情報Ⅰ」は文系・理系に関係なく学習する共通必修科目

「情報Ⅰ」の構造として、「情報を通じた問題発見と解決」「伝達の表現・工夫」「プログラミングの有用性」「ネットワーク」「データ活用」などが挙げられます。日常生活で使用している端末操作の仕組みを知る機会にもなります。コンピュータスキルを上げることが日常生活を豊かにし、将来の就業へも役立つことでしょう。論理的な思考で作動するコンピュータを通じて、生徒自身が問題に対処する思考力、過程の重視、解決に向かう努力と工夫など多岐に渡る人間力を育んでいきます。

「情報Ⅱ」は、プログラミングをより深く学ぶことが出来る選択科目

「情報Ⅱ」では「情報社会の進展」「コミニュケーションとコンテンツ」「データサイエンス」「情報システムとプログラミング」「情報Ⅰを含めた学習の総合的な深化」等が項目化されます。一つ一つの学習が他の領域に波及することを理解し、その下地を基に、新しい発想を引き出す力を育むことも目的です。国数英理社の各科目を横断する学習思考にも好影響を与えることでしょう。例えば、数学を履修しているときに、情報領域と連携することが応用問題を解く力を育むなどのメリットが望めます。試験での高得点を目指すことに留まらず、考える力の向上、不確定な時代を生き抜く力を育む新しい教育指針に「情報分野」は欠かすことのできない役割を担います。

適切なカリキュラムの提供と、学習環境の整備

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プログラミング教育において後進国である日本の現状

実は、これまでも情報選択科目としてプログラミングを学ぶ機会は高校にありました。「社会と情勢」、もしくはプログラミングを学習する「情報の化学」のいずれかを選択するカリキュラム。地域や環境により幅はありますが、現状は前者「社会と情勢」が 8 割程度、後者:プログラミングを選択して学習する「情報の化学」は 2 割ほどという選択結果の一例があります。スマホは得意、パソコンは使える、けれどもプログラミングは難しそうという思い込みが原因だと推測されます。ひと昔前と違い、難しいコード知識がなくてもプログラミングができる現代の IT 事情。自分のアイディアから新しいスマホアプリを作ることも可能だと知ると興味を持つきっかけになりそうです。

知識を増やす教育から、未来に役立てるための学習へ

プログラミングを学ぶ大きな目的に、自主性の育みがあります。情報分野の授業においては、教師が知識を伝達する時間ではなく、生徒自身が課題を探し、見つける意義が重視されます。時間効率よく知識量を増やす学習のみにとらわれることなく、生徒自身で問題を解決するための論理的な思考を育むことが必要とされます。テストの点数では表れない、目の前にある課題に取り組む姿勢や、あきらめない心などの非認知能力の向上へも繋がります。プログラミング教育は非認知能力の向上にも大きく貢献し、未来へ役立つ学習としても高く評価されています。

「探究的な学び」と「情報科目必修化」の密接な関係

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従来の受動型学習から主体学習への変化のカギ:探究学習

探究学習は、課題の設定に主体性を求めることから始まります。主体的に情報を収集し、学習者の興味と好奇心を活かしたアプローチが特徴的です。創造的な思考・発想を重要視し、自分のアイディアで課題を解決する力を養います。探究学習による主体性は、深い理解度・実践的な応用力・成功体験・持続的な学習など、学習者に多くの利点をもたらせます。知識の消費から、知識の構築と適用に焦点を当て、自己成長と管理能力の発展を促します。

「情報科目」の学力向上に貢献する「探究的な学び」

情報科目必修化により「探究的な学び」への注目度も高まっています。学習者がデジタルを通じ、主体的に学びを深めるという現代的な教育アプローチの登場です。大人世代にとってのデジタルスキルとは、パソコンのキーボードを早く・正確に打つことの延長のようでした。現代のデジタルスキルとは、端末を道具として用いて「何ができるか、何を成し遂げるか」という学習者の主体性と発想力がスキルと言えるのではないでしょうか。情報に幅広く触れることで真偽を判断する能力や、情報を複合的に組み合わせる能力など、探究学習は「情報領域」の学力向上に間違いなく貢献します。

「情報科目」必修化対応と 子供の明るい未来を繋ぐプログラミング教材「SPACEBLOCK ® (スペースブロック)」

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高校受験・大学受験に「情報」科目が追加されたことで、プログラミング教材への注目も、更に高まっています。プログラミングを通じて「非認知能力」を育み、「探究的な学び」を実践する機会となる教材でもあるからです。IT 技術の進化・発展は十年前に比べ、プログラミングスキル向上を、とても簡単なものにしました。「SPACEBLOCK ® (スペースブロック)」は、直感で操作できるプログラミング教材。ブロック化されたビジュアルプログラミングにより子供や初心者でも簡単なノーコード、自由にカスタマイズでき探究心を高度に刺激するローコードと、どちらにも対応しています。日本の教育課程に対応していることも特長的で理想的な教育ツールです。オンライン上で、どこからでもアクセスでき拡張性が高く、長年に渡って使用できるマイコンボード。「SPACEBLOCK ® (スペースブロック)」は、経済産業省から探究学習等サービスとして認定され、全国の教育機関にも広まりつつあります。(※1)

(※1)

「探究的な学び支援補助金 2023」は、学校等の教育機関と教育産業の協力により、探究学習等の高度化を推進する事業です。

・探究的な学び支援補助金 2023 のご活用について:

https://www.avad.co.jp/news/44/

・EdTech 導入補助金 2022 株式会社 AVAD 効果報告レポート(2022 年度実施参考)

https://ictconnect21.jp/ict/wp-content/uploads/2023/03/EDT00078_2022report.pdf

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