2021年07月10日 12時00分

プログラミング学習は何歳から始めるべき?学校に任せても大丈夫?

プログラミング教育が2020年度から義務化したことで、子どもたちにプログラミングを学ばせるべきとは思いつつも、学校に任せておいても大丈夫なのか、何歳から学ばせておくべきなのか…と不安を抱える方も多いと思います。

実は、子供には幼児からプログラミング教育を始めても問題はありません。

それはどうしてでしょうか?

今回は、プログラミング学習を始めるのは幼児からでも問題ないのは何故か、また、何歳から始めておくべきかについて詳しく解説していきます。



プログラミングの学習は何歳から始めるのがいい?

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前述したように、子供には幼児からプログラミング教育を始めても問題はありません。

実は、早い段階からプログラミングを学ぶことで、プログラミング教育で必要なプログラミング的思考が一番身に付きやすくなります。

さらに、そのプログラミング的思考を身につけることで、論理的に物事をとらえ解決に導くという社会で生きていくために必要な能力が育まれるため、「乳幼児期からでも、早い段階からプログラミング教育をしておくのが良い」のです。

アメリカのプログラミング教育は何歳から?

アメリカのオバマ政権時代にSTEM教育で目覚ましい結果を出したAppleの元バイス・プレジデント(副社長)のジョン・カウチ氏は、「Appleのデジタル教育」という自身の著書の中でこのように語っています。

コーディングの基本原理は、算数のようになるべく早い段階で教えるべきで、コーディングのざっくりとした考え方なら、幼稚園からでも早すぎるということはない。

引用:『Appleのデジタル教育』かんき出版,2019年,p.229

また、今のプログラミングやAIの基礎を作り、コンピューター関連のノーベル賞とも言われるチューリング賞を最初に受賞したアラン・パリス氏は、プログラミングの教育機関の設立に際し、1960年の段階で「(プログラムは)乳幼児などの早い段階で学ばせるべきだ」と言葉を残しています。

2017年4月にはワシントン州で、情報技術の利用における適切で責任ある行動規範を示す「デジタル・シティズンシップ法」が成立しており、今ではアメリカ中に拡大、幼稚園児から高校生までにプログラミング的思考を用いたデジタル環境への課題と課題解決のための議論する能力を強く育てています。

このようにアメリカでは、既に幼児からプログラミング教育を行う重要性と必要性について認識しており、各州がイニシアチブを取り、今も拡大を進めています。

では日本ではどうかというと、高校生の「情報1」という教科で本格的なプログラム教育が導入されており、子供たちはここで初めてプログラムというものに向き合うことになるのですが、前述のカウチ氏は「高校生では遅すぎる」と言葉を残しており、思考が確立されていく乳幼児期からのプログラミング教育を推奨しています。

そもそもプログラミング教育の目的とは何?

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プログラミング教育とは何のために、何を目的として行われるものなのでしょうか?

プログラミング教育とは、プログラムを組む行為そのものを学習することだと勘違いしていませんか?

実はプログラミング教育とは、プログラミングの仕組みを学習し、その過程で論理的思考や問題解決手段を学ぶための教育です。

1「プログラミング的思考」を育むこと、2プログラムの働きやよさ、情報社会がコンピュータ等の情報技術によって支えられていることなどに気付くことができるようにするとともに、コンピュータ等を上手に活用して身近な問題を解決したり、よりよい社会を築いたりしようとする態度を育むこと

引用:『小学校プログラミング教育の手引(第三版)

これは文部科学省が公開している「小学校プログラミング教育の手引」にも書かれているものですが、プログラミング教育は、1項に書かれている「プログラミング的思考」を育むことを主要な目的としています。

このプログラミング的思考こそが一番重要視されている項目であり、前述のカウチ氏やアラン・パリス氏がプログラミング教育で一番学ぶべき領域であると名言されています。

ではプログラミング的思考の教育と、プログラミングを教えることとは何が違うのでしょうか?

次の項目で説明します。

何歳からでも最も育むべきは「プログラミング的思考力」

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プログラミングという行為は常に完成形から逆算し、

「なぜ必要か?」

「完成までの問題点は?」

「それを少ない手段でどうやってどのように組み立てるか」

…といった思考を伴います。

身近なものを例として挙げると、料理のレシピを作り上げることが、プログラミングに一番近いでしょう。

例えば、カレーを作るとした場合、

「材料は何が必要か」

「完成までの手順は?」

「もし材料が足りなくなったらどうする?」

「できるだけ短い時間で完成させるには?」

などの思考を巡らせることになります。

料理のレシピに例えましたが、プログラミングも同じです。

料理と同じように決められた順序通りに行わなければプログラムは完成しません。

完成したとしても味が美味しいかどうかは分かりませんよね。

1. なぜプログラムを行うのかという目的

2. 目的のために必要な「内容」や「手順」の策定

3. 策定した内容を、組み立てる作業

4. プログラムの確認、修正。

上記の段取りを行った上で、完成したものを修正、改良を行うことで料理はより良いものになるようにプログラムも良くなっていきます。

仮説:「実行するには、どう組み立てればいいのか?」を考える

実行:プログラムを動かして確認

検証:エラーが出た場合は、問題点を考え、修正を行いもう一度確認

プログラミングでは、この3つの過程の繰り返しこそが、文部科学省も重要視している「プログラミング的思考」という問題解決能力に通じている部分なのです。

プログラミング的思考については、「初めてのプログラミング!子供におすすめの学習方法や学習教材って何?(※公開後リンク挿入)」でも詳しく説明していますが、上記のように段取りを考える思考力も合わせて鍛えられることで将来の大きな力に繋がっていきます。

「それなら学校教育に任せてもいいの?大丈夫なの?」と思う親御さんも、まだいらっしゃると思いますので、次にその疑問にお答えします。

プログラミング教育は学校に任せておいていい?

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前述の通り、プログラミング的思考を学ぶためには「早い時期、乳幼児時期からの教育が非常に重要」だと言われていますが、実は、その理由に「大人になればなるほどプログラミング的思考は育ちにくい。」という問題があるからなのです。

ですが、学校教育の現場にプログラミング教育が本格的に導入されたのはつい最近。

教育現場でもまだ混乱しながら運用されていることから、正直なところ、質の高い教育が行われているかどうかと聞かれると、自信をもって「YES」とは言えません。

さらに、地域差だけでなく、私立か公立かだけでも、プログラミング教育の内容に大きく開きがあり、子供たちの将来の社会を生き抜く力にも大きく影響を及ぼす可能性があるため、学校でのプログラミング教育だけに任せておくのは不安だという方も少なくありません。

その証拠に、学校での学習とは別にプログラミングスクールに通ったり、各家庭でも早い段階からおもちゃで遊ぶ感覚でプログラミング教材を活用した学習に取り組んだりする方も増えてきています。

プログラミングを何歳から始めるかで将来に差が付く!

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「プログラミングってそんなに影響あるのかしら?」と思う親御さんも多いと思いますが、プログラミング技術は学ぶのが早ければ早いほど、子供自身が持つ技術として大きく人生に寄与します。

子供の頃からプログラミングに触れていたことで、中学生のうちからWebサービスの開発などで巨額のお金を稼いでいる人も、今では珍しくありません。

将来的には、エンジニアという職業が今よりも一般的になると言われており、その時代になってしまえば、更に求められる技術も難しいものになります。

ですが、乳幼児期の頃からプログラミングを学習していけば、論理的に問題解決ができるプログラミング的思考に加え、技術としてのプログラミングが将来の大きな生きる力となり武器にもなります。

身につけた技術は、ちょっとやそっとで失うものではないため、乳幼児期からプログラミングを学んでおけば、学校教育の現場でも0から始める他の子供達よりも、1歩先を行くことになります。

そのため、早い段階でプログラミング教育を行うに越したことはないのです。

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