2022年11月14日 14時00分

「マイコン」という言葉が指すものは時代と共に変わる。

「マイコン」という言葉の指すものは、コンピュータ技術の進歩と時代背景により変化していると言えます。今では、電化製品の優れた機能として「マイコン」という言葉が使われていますね。デジタルネイティブ世代にとって日常生活の中に溶け込んでいる「マイコン」。小学校でのプログラミング教育必修化は、マイコンの汎用性・可能性を広げる点でも大きな期待がされていると言えるしょう。



「マイコン」の認知度を上げたであろうテレビドラマの刑事

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「マイコン刑事(デカ)」のキャラクターが周知に貢献した?

1972年に放送開始された刑事ドラマ「太陽にほえろ」。

今でも根強いファンが多く、現代の刑事ドラマの場面やキャラクターから遡り、連想されることも多くあります。

マカロニ刑事、ジーパン刑事、テキサス刑事と引き継がれる追加キャラクターとしてマイコン刑事が登場したのは1984年。ウィンドウズ95の発売より実に11年前。

名立たる多くの先輩刑事の野性味とは一線を画し、コンピュータを活用した捜査が斬新でした。演じたのは石原良純さん。

パソコンを指すことが多かった、当時の「マイコン」

「マイコン刑事登場」。

パーソナルコンピューター、パソコンという呼び名が定着する前は、パソコンのことを「マイコン」と呼ぶことが多くありました。

昭和のころのコンピューターと言えば、大きな機械装置。人間の想像しうる多くのことを記憶させ、関連付け、選択肢や先の見通しを導き出すために大型化が避けられませんでした。

タンスどころか、壁一面や部屋全体がコンピューターを指していた時代です。

古いアニメ作品や映画・ドラマの場面で目にしたものです。

ドキュメンタリーの古い映像にも、その大きなサイズ感は記録されています。

大きければ大きいほど膨大なデータが処理できる説得力へもつながっていました。

石原良純さんの「マイコン刑事」が、捜査室へ持ち込んだコンピュータ。

頭脳明晰、論理的なキャラクターはコンピュータ時代が近づいたことを示唆しました。

小型化されたコンピュータを専門家以外が使用する周知力は大きかったと言えます。

機械化や、機械を取り入れることへの抵抗と恩恵

新しい技術が取り入れられ、今までのやり方が変わるときには抵抗があるものです。

コンピュータの導入については、恩恵が勝る場合が多かったと言ってよいでしょう。

自分が使う能力を持ち備えていないことや、後輩の出番が増え追い抜かれてしまう等、おおよそコンピュータ導入による恩恵とは異なる次元の抵抗がよく見られました。

「パソコン」という呼び名が定着する以前のコンピュータといえば専門家や研究者が使うものとされ、その認知度も低いもの。

すでに日常生活の中では、コンピュータを用いた道具が増え始めてきた時代。

家庭の中の電化製品以外にも、エレベーターやエスカレーター、古くからある信号機への導入など、特に意識しない中でコンピュータの恩恵にあずかっていました。

1995年のウィンドウズ95発売以降、個人レベルでのコンピュータ操作が広がります。

「マイコン」はマイクロコンピュータ?マイクロコントローラ?

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「マイコン」はマイクロコンピュータか、マイクロコントローラか

ウィンドウズ95の発売から世の中が大きく変わりました。

個人がコンピュータを持つ時代の到来です。

パーソナルコンピューター、パソコンという言葉が認知されていくのと同時に、「マイコン」はパソコンの中の小さな中枢部品の意味として用いられるようになります。

ご年輩の方で、デスクトップパソコンやノートパソコン、タブレットを「マイコン」と呼ぶ方がいても、あながち間違いではないようですが、一般的には少ないようです。

「マイコン」は、「マイクロコントローラ」の略称というのが今の定説になっています。

「マイコン」の小型化がもたらせた恩恵

パソコン以外にも、コンピュータ制御により便利なった家電製品がたくさんあります。

現代の家電製品・電化製品には全て、コンピュータ制御を使用しているといって差し支えないでしょう。昔からあった道具に、新しくコンピュータ制御を加えることで安全性や利便性が向上してきました。

パソコン以外にも、コンピュータ制御の電化製品や道具が広く普及していくことになります。

「マイコン」を用いる対象が広がった理由に小型化が挙げられます。

山椒は小粒でも、ピリリと辛い

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小型化の恩恵

マイコンの小型化は著しく、今日ではイヤホン内部への装着も可能で、2mm角のサイズ感まで小型化しています。

多くのデータを処理するためには大きな装置が必要だという価値観は変わりました。

コンピュータ技術の進化は小型化への挑戦とも言えます。

「重厚増大」と「軽薄短小」の、どちらかを選ぶのではなく、軽く小さな部品の中に大量のデータを記憶し、処理させることへの挑戦です。

そしてコンピュータを使って、まったく新しいものを生み出す視点と、今あるものをより便利にするという2点で、それぞれに進化しています。

山椒は小粒でもピリリと辛い

身体の大きくない子供の才能や資質を誉めるときに「山椒は小粒でもピリリと辛い」という慣用句があります。「マイコン」にも、ぴったりと合点のいく言葉ですね。

電化製品の中枢を担い、あらゆる機能を管理する「マイコン」の進化が現代のコンピュータ時代を作り上げたといって過言ではないでしょう。

身近な電化製品の機能・性能を決める「マイコン」

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「おはよう」から「おやすみ」まで暮らしに入り込んだ「マイコン」

ほとんど全ての家電製品に「マイコン」が付いていると言ってよいでしょう。

炊飯器には、ご飯が美味しく炊き上がるための時間や熱量を管理し、安全・清潔な使用を促すシステムがあります。

エアコンは細かな温度設定のみならず、人体温度を感知したり、機械内部を清潔に保つための仕組みが施されています。

冷蔵庫や洗濯機・掃除機も、当たり前の役割だけでは需要がないほどに多岐に渡る機能を有しています。

「マイコン」にプログラミングされている仕組みに沿って、利用者が選択して使用する、これが現代の家電の在り方なのでしょう。

ご年輩の方の「ボタンが多くて使いづらい」との言葉に、子供が軽やかに操作してあげる風景も微笑ましいものではないでしょうか。

子供時分に「マイコン」と接する大きな利点

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子供の可能性は無限大 ∞

多くの便利なもの囲まれて暮らしを送る現代の子供たち。

機械操作に関しては、大人よりも順応性が高いものです。

古い先入観がなく、子供時分からコンピュータ制御に触れて育まれる感性は、新しい時代に即した成長へとつながっていくことでしょう。

小学校から新しく必修化されたプログラミング教育の導入の狙いも、今後のコンピュータ社会を担う人材への育成が謳われています。

プログラミング教材のマイコンボード「SPACEBLOCK」

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STEAM教育に対応するSPACEBLOCK(スペースブロック)

SPACEBLOCK(スペースブロック)は、世界中で広がっている「STEAM教育」に対応。STEAMとは、科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、アート(Art)、数学(Mathematics)の5つの単語の頭文字をとった教育理念です。

国語・社会や算数・理科といった科目ごとの学習領域を横断して、子供たちの自由な発想を育み、問題解決能力の向上を目指します。

SPACEBLOCK(スペースブロック)はEdTech導入補助金2022 EdTechツールに採択されています。(※1)

(※1)

「EdTech導入補助金2022」は学校等教育機関および学校等設置者と教育産業の協力により教育イノベーションの普及を後押しする事業です。

・EdTech導入補助金2022

https://www.edt-hojo.jp/

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