プログラミングは実は、逆方向と思われるベクトルへも役立っている (プログラミングでできること)
プログラミングというと機械化や時代を先取る先進、新しさが連想されることでしょう。
コンピュータを上手く操作できる能力は、デスクに向かい非現実の世界を新しく構築するためのもののように固定概念化されがちだと思います。
実はプログラミング、プログラミング的思考は、一般的には逆方向とも思われるベクトルにも多大な貢献をし、また可能性に満ちているのです。
それほどに実生活にコンピュータが入り込んでいる今日(こんにち)だと言えるのではないでしょうか
例えば自然回帰や農業。
例えばスポーツ。
例えばヒューマニズムな文学的思考。
コンピュータの対極に位置するようなものへコンピュータを使いアクセスするなんて、とてもロマンチックだと思うのです。
- プログラミングで活気づく新しい農業スタイルがある
- 人間の身体能力を競うスポーツとプログラミング
- ヒューマニズムとプログラミング
- 日本人特有の"古き善き"へコンピュータでアクセス
- 子供たちの自主性を育むSPECEBLOCK(スペースブロック)
プログラミングで活気づく新しい農業スタイルがある
一見、コンピュータと農業は、かけ離れた逆方向のもののように思われがちです。
人が種を植え、心を込めて育成し、頃合いを見計らって経験則による判断で収穫をする。
昭和中期には既に、コンピュータとは呼ばれないまでも機械を使う農業へと大きな方向転換をしていることが知られています。
トラクターや刈り取り機、田植え機などが代表的でしょうか。
もっと遡れば、植物を鋤く木製の農具までさかのぼり、農業と道具は密接な関係にあると言えるでしょう。
自然の恵みを美味しいままに、どう効率よく、無駄な労力や無駄な資源を最小限に抑えるために組み立て思考と組み合わせ思考が発揮され今の農業へと続き、形づくられています。
近年では、過去の解析や、未来の変貌のシミュレーションに力を入れています。
プログラミングを取り入れた農業は「AgriTech」や「スマート農業」などとも呼称され、持続可能な社会の実現に大きな役割を担っているのです。
人が生きていくうえで欠かすことのできない、「食」への取り組みにコンピュータは深く入り込んでいると言えるでしょう。
人間の身体能力を競うスポーツとプログラミング
己の身体を武器として優劣を競うスポーツなどの競技にもプログラミング的思考は深く入り込んでいるものです。
より高いパフォーマンスを発揮するため、理論的に身体の部位の動かし方を知ることは欠かせません。
本能のままに身体を動かすことで、どんな怪我を発症する危険性が伴うのか、あらゆる場面で話題に上がるものです。
過去の蓄積されたデータをもとに、身体のトラブルを回避する研究に余念がありません。
早く走るために足の上げ方のみならず、腕の振り方や胸の張り方、頭の位置が大事だと知る人と知らない人では結果に大きな差が出るもの。
指先は伸ばすか、握るか、ほどよく丸みをもつべきか、走る距離と各自の骨格によって違いがあるものです。
プロスポーツとまでいかない、日ごろの運動や健康維持にも理論的な説明や、新しい視点が日々更新されていると言っても過言はないでしょう。
似た言葉で、専門知識を身に付けスポーツと関わるスポーツプログラマー、スポーツとしてのコンピュータを捉えたeスポーツなど当初耳慣れなかった言葉も一般的に聞かれるようになってきました。
ヒューマニズムとプログラミング
人間味のある文筆や表現もプログラミング的思考を用いることで理解が深まるものです。
人の思考にはそれまでの経緯と今後の見通しを瞬時に判断し選択する能力が備わっていると言えます。
判断の基準を、金銭や損得に置かず、道理の正しさに求めるべき場面はとても多いものです。
古い時代からの数限りない書物や伝聞すべてを自分の身にすることはとても叶いません。
目にする機会のあるものですら、ごくごく一部なのです。
的確な情報を選別し、取捨するうえで、コンピュータの処理速度と膨大な情報量は文学的才能を育むための心強いツールとなっているはずです。
コンピュータが一般化される前の時代は、魅力的な作家を知ったとしても、他の作品を手に入れるまで多くの時間と労力を要したものです。
「吾輩は猫である」を読んで、初めて触れた文学の高揚。他の作品も知りたいと思いながら機を逸したものでした。
今ではコンピュータを使い、手軽に早く読むことが出来ます。
作品のみならず、作者の生い立ちや背景、裏話しなど数十年かけて研究しても研究し尽くせない膨大な情報へ手が届くのです。
そうした下地を礎に、新しい創作へつなげられた物書きさんたちが大勢生まれました。
日本人特有の"古き善き"へコンピュータでアクセス
日本のコンピュータ教育の遅れの一因に、"古き善き"への逆行という、間違った理解があるように思うのです。
カラーテレビが普及した頃には、テレビばかり見ていると教育に悪いとの論がありました。
数十年経ちファミコンゲームが普及するとゲームばかりしてはよろしくないと社会問題になります。
そののちパソコン、インターネットへと話題が切り替わります。
スマホ、ネットゲームに関しては今、同様の問題を抱えているようですね。
子供は外で友達と遊ぶべき、自然と触れ合う時間を過ごさせたいとの考えは今でも同じでしょう。
コンピュータやプログラミング的な考え方を通じて、友人たちと外での遊びを楽しめるように、知識を養うことで自然に対する興味が深まるようにと、親御さんたちの働きかけと仕掛けの意欲が高まることが理想ではないでしょうか。
コンピュータの先には無限の情報があります。
早くからコンピュータスキルを身に付けるメリットは、とても大きいものです。
少なくともコンピュータを嫌悪することで、習得機会を逃すことは避けたいものです。
子供たちの自主性を育むSPECEBLOCK(スペースブロック)
小さなマイコンボードから子供の自由な発想を育むSPECEBLOCK(スペースブロック) 。
四国の小学校パソコン倶楽部では既に実際に導入されている子供向けプログラミング教材です。
カラフルな電飾ランプを点灯点滅させることから、まずはスタート。
街の電光掲示板や、光る看板のように文字やデザインを動かして表示することも可能です。
小学校から新しく導入され、必修化されているプログラミング教育。
子供がプログラミング教育に興味を持つためには親御さんのプログラミング教育に対する理解が不可欠です。
作動させ、操作するのは子供自身ですから、親御さんが会得する必要はないでしょう。
むかし文字の読み書きが出来ない大人が多い時代がありました。
これからはキーボード操作や、スマホ入力が出来ないと周囲の同年代とコミュニケーションが取れない時代がやってきそうです。
コンピュータに抵抗なく触れ合えることは、のちの成長を促すことにつながるでしょう。
小さなマイコンボードを操作することをきっかけに、“古き善き“文化をコンピュータを駆使して掘り下げるロマンチックな成長時間を過ごしていくかもしれませんね!