なぜ、子供にプログラミングと触れさせたいのか。小学校必修化の意図と家庭での思考。
小学校から新しく必修化されているプログラミング教育。
その狙いは異なる2つの視点を持ちます。
ひとつはコンピュータを使えるようになること。スマートフォンやパソコンが使えるようになることです。
もうひとつが、日常生活は因果関係と波及から成り立っていることを子供のうちに、早い時期から理解するためだといえます。
子供とのコミュニケーションが上手な人には視線の高さを合わせるという共通点があります。
ヒザを折り、しゃがんで目を同じ高さにすると伝わり方や、受け取り方がスムーズになるものです。
新たな試みでもある小学校でのプログラミング教育においては、子供と目の高さを合わせ、コンピュータについての考え方や理解を養っていけると理想だと思うのです。
- 子供の視点でプログラミングを考えてみる
- 子供個人の一日の過ごし方とプログラミング的思考
- 子供社会とプログラミング
- 家庭こそプログラミング的な考え方を学べる場
- プログラミングと早い時期からに触れるSPACEBLOCK(スペースブロック)
子供の視点でプログラミングを考えてみる
親御さん自身が小学校低学年生だと仮定してみましょう。
「新しく学校でプログラミング教育が始まることになったから、これを勉強するのよ」などと押し付けるように言われると、前向きに取り組めないのではないでしょうか。
5年間にしろ7年間にしろ、子供自身一生懸命に大切に過ごしてきた時間と生活があります。
そこへ上手にプログラミング的な考え方が浸透していくと理想的だと思うのです。
大人がヒザを折り、しゃがんで、考え話すことは、子供は聞き入れやすく成長によい影響を与えるものです。
今の時代に合った、大人が経験してこなかった新しい取り組みに対して、毛嫌いや機会喪失を防ぐため、プログラミング教育は子供の目の高さで考えてあげることが大事だと思うのです。
子供の日常生活の行動、そこに見い出す因果関係と、のちの波及。
例えば、お出かけ前の持ち物(荷物)について、子供と話す機会は多いことでしょう。
いらないものを持っていきたがったり、必要なものは忘れていたりするものです。
そういう機会に、なぜ必要なのか、なぜ不要なのかを理解できる力はプログラミング的思考と深く関わっています。
子供個人の一日の過ごし方とプログラミング的思考
友達と遊ぶ約束をしてあること。
日常のひとコマでしょうが、あらためて考えて直してみると難易度の高いことを幾つもクリアしていますよね。
場所と時間、相手の都合、内容の取り決めなど、自分たちで調整を済ませてあるわけです。
何よりも「友達と遊ぶ」と楽しいという結果に対して、準備がなされていることは親御さんにとって嬉しい成長ではないでしょうか。
親同士の話し合いに倣い行動していたお子さんが、いつのまにか自分自身で選択や判断をするまでに成長し
ているものです。
ときには時間や場所を間違えていたり、思ったように遊べなかったことも、あるかもしれません。
子供の日常の中にすでに、準備や用意、先にはどうなるかを想像し、行動する能力があることは大事なことです。
その芽生えた能力を伸ばし、定着させる。これもプログラミング教育の一部であるといってよいでしょう。
国語や算数のような新しい科目が増えるわけではなく、子供自身に芽生えた能力を伸ばし、定着させるため
にプログラミング教育が導入されたと考えると、親御さんは身近に感じられるのではないでしょうか。
子供社会とプログラミング
いまの子供たちはスマートフォンとパソコンが手元や近くにある時代を過ごしています。
タブレットに2歳、3歳から触れるお子さんさえいるようです。
子供は無意識のうちに、この便利な道具を上手く使えることの価値を感じ取っているのではないでしょうか。
実際、文字の読み書きや、会話する能力と同等程度まで、入力や操作の必要性が求められているのかもしれません。
この傾向はさらに高まっていくことでしょう。
心身のハンデを機械操作能力により克服している方も多くいらっしゃいます。
数十年前、ある時代まで、パソコンは好まない、携帯電話は使わない、という大人は多かったものです。
そして、それでも一人前に仕事を進めることができていました。
今ではクラス全員、学年全員、学校生徒全員がパソコンを使え、スマートフォンを使え、入力ができることも珍しくないのでしょう。
大人が想像するより敏感に、子供は無意識に将来を見据え、コンピュータ操作に対する価値を感じているのかもしれません。
小学校から新たに導入・必修化されているプログラミング教育とはいえ、端末が行き届いていない問題もあり、
成熟しているとは言えない現実があります。
子供がコンピュータに対して苦手意識をもったり、操作を覚える機会喪失にならないよう進めていきたいものです。
家庭こそプログラミング的な考え方を学べる場
子供専用の端末というわけではなく、親御さん含めて家庭でスマートフォンもパソコンもタブレットも一切使わないというご家庭は、ほぼないのではないでしょうか。
一時期、子供にはパソコンや携帯電話は触らせない、という考え方が残る時代がありました。
今では、災害対応や公的広報でもコンピュータ経由が主流といってよいでしょう。
プログラミング教育が小学校から導入されていることと並行しながら、ご家庭でもコンピュータに対しての理解や考え方が学べると理想的だと思うのです。
小学校低学年生であれば、プログラミングという言葉ではなく、起こったことの理由について同じ目線で言葉を交わし、物事の正しい道理が話題になると、子供が学ぶことは大きなものになるはずです。
小学校中学年生になれば、コンピュータに触れるお子さんも多い年齢ですね。
悪い使い方をさせないためにも、早めにコンピュータに触れさせる時代へと変わったのではないでしょうか。
プログラミングと早い時期から触れるSPACEBLOCK(スペースブロック)
SPACEBLOCK(スペースブロック)は子供が使うことを前提に日本国内で設計・開発されたマイコンボード。
四国の小学校・パソコン倶楽部でも実際に使用されています。
プログラミングという言葉から、アルファベット文字列を連想する時代ではなくなりました。
画面上で、色違いのブロックを組み合わせてコンピュータに指示を与えるので、小さなお子さんでもストレスなく始められるのが特長です。
「コード」や「プログラミング言語」といった難しい言葉が、色違いのブロックにアイコン化され、直感的に楽しみながら操作できます。
遊びとして、ゲームのようにSPACEBLOCK(スペースブロック)を操作することで得るプログラミング体験は子供にとって大きな自信となっていきます。
街なかの電飾看板や、電光掲示板のようにカラフルな文字やデザインを動かせるようになれば、アート作品を作ることも可能なのです。
子供の自由な発想から世界に一つのオリジナルアートが生み出されます。
プログラミング教育が小学校から必修化され、コンピュータスキルも年齢を重ねるとともに求められていく現代、子供の早い時期からプログラミングと触れ合うことに大きな価値があるのではないでしょうか。