目に見えて分かりやすい能力 分かりにくく見えない能力
コンピュータは同じ指示をすれば同じ結果を得られることが魅力の一つです。現代の進化著しいコンピュータは、オン・オフの二者選択を超えて、より細かな指示に応じた成果を生み出すことが出来るようになりました。キーボードの配列を見ずに高速でタイピングするスキルよりも、欲する結果の中に高い価値観や意図伝えた指示を出来る人間性が、ますます重要になっているのではないでしょうか。明確な規則に従って作業をするコンピュータですが人間のように状況に応じた柔軟な対応はできません。感情や経験、発想や創造力といった個人によって大きく異なる要素は、コンピュータを用いて成果を出す上で、依然としてとても重要な役割を担っていると言えるでしょう。
- 電源のオン・オフから大きく進んだ家電製品の制御
- 多機能だからこそ、使いこなす非認知能力が求められる
- エレベータ・信号・券売機など公共のコンピュータ制御
- 認知能力に長けたコンピュータ × 人間の非認知能力
- デジタル化社会と人を繋げるプログラミング的思考
- プログラミング教材「SPACEBLOCK」(スペースブロック)
電源のオン・オフから大きく進んだ家電製品の制御
家電製品の機能性の高さに表れるコンピュータ技術の進化
多くの人が使っている身近な家電製品の移り変わりを考えると、コンピュータ制御の目覚ましい進化を目(ま)の当たりにします。お米を炊くための加熱が目的であった炊飯器は、時間や温度を細かく指示し、好みに合った炊飯を叶えます。洗濯機は、衣類の汚れを取るために水流を作るだけではなく、布地を傷めない、水量を節約する等の進化をしました。掃除機はゴミと埃を吸う用途に加え、排気空気にも配慮されています。冷風・温風を出す機械であったエアコンは、季節や天候に順応した自動制御や、人の存在と配置・動きを認識して最適な温度設定を自動的に行ってくれます。
省エネルギーや環境保護の課題にも取り組む優しい視点
二酸化炭素の排出量軽減、循環型経済の推進など、持続可能な社会の実現にも電化製品の進化は貢献しています。効率的なエネルギー利用は電力消費量を削減し、同時に消費者の経済的なメリットをもたらします。地球環境に優しい素材の使用やリサイクルを前提とした取り組みは廃棄物の削減につながります。人々の生活を便利にするだけではなく、新しい発想と新しい技術の進化によって、次世代に受け継がれる地球環境に優しい持続可能な社会実現にも貢献していると言えるでしょう。
多機能だからこそ、使いこなす非認知能力が求められる
便利と効率に並行して、価値の高い仕組みを構築する発想
昔ながらの家電製品と一線を画す機能と性能を持ち合わせた現代の電化製品。
複雑なプログラムに基づいて動作するため、ボタンや操作項目が多いものも少なくありません。どのような仕組みかを感覚で知ることはとても大事なことですね。近年のエアコンには、人の存在や動きを検知するセンサーが搭載されているものがあります。人のいる場所に風を送りつつ、人のいない所に風を送らない機能は、省エネルギーながら快適な空調を実現することが出来ます。家屋全体の均一温度より優先して「無駄なエネルギーを使わない仕組みを作ろう」との発想にも賛辞を贈りたいものです。
多くの選択肢から適切な指示を選ぶ人間の役割が重要性を増す
夏や冬、エアコンで部屋が適温になる時間が短く済むように、出力は年々大きなものへと進化しています。人が家屋に入る時間を事前に指定するタイマー機能は以前より存在していましたが、外からスマートフォンによる遠隔操作が可能な機種も普及しています。空気清浄機能・イオン発生・自動清掃機能などが実装され、使用感のレスポンスを集め、機能の取捨選択が行われていくことでしょう。必要な機能と不要な機能の選別には、人間による適切な選択が必要となります。快適性や便利さのみにとらわれず、省エネルギーや環境保護、健康維持や子供の成長へ好影響のある使い方など、機能の取捨選択を適切に出来る人間の能力が求められています。
エレベータ・信号・券売機など公共のコンピュータ制御
安全に安心して生活を送るための公共の中のコンピュータ
普段、何気なく利用しているエレベータ・エスカレータは速度や負荷に応じて、適切なコンピュータ制御により安全が保たれています。移動に疲れない、荷物を楽に運べる装置は、実は高度なコンピュータ制御によって支えられているのです。信号機におけるIT技術の進化では交通量や時間帯・交通情報等を一括で把握し、最適な交通制御を実現しています。駅の券売機も風景が一変しています。ICカードをかざして改札を通過することが当たり前になりました。コンピュータによる制御の存在を感じないほど、私たちの生活に根付いていることを実感するものです。
自動車・飛行機・船舶になくてはならないコンピュータ
「自家用車」という響きが滑稽に思えるほど、自動車の常識は大きく変わりました。オートマチック(AT)車の登場と制御システムは、容易な操作と安全面で多くの利点があります。しかし反面、運転技術の誤りによる事故など、課題も山積され悩ましいものです。現代の飛行機と船舶については「初めて空を飛んだ」「初めての航海」とは別次元の話題になりそうですね。人の動力によるロマン溢れた装置から、安全で便利な新世代の移動する乗り物へ劇的な進化を遂げたと言えるのではないでしょうか。
認知能力に長けたコンピュータ × 人間の非認知能力
コンピュータの急速な普及は、優れた認知能力の利用と期待によるもの
コンピュータの急速な普及は「正確性」「高速性」のニーズに応えたものと言えるでしょう。加えて「記憶しておく」という、古くからのコンピュータが得意とする領域の利用。コンピュータの操作が簡単になり、一般に使えるものとして進化すると同時に「楽しいもの」「面白い」といった価値も生まれました。大量のデータを瞬時に処理し、高度に取捨選択するコンピュータの処理能力は、人間よりも優れています。現代のIT技術は、人間による指示の細かな違いにも対応して高い成果を出すものと評価されています。
人間の非認知能力を価値あるものへと発出するコンピュータの認知能力
一方で、コンピュータには創造性・発想・思いやり・感情的な判断・社交性など非認知能力の領域が欠けています。人間独自の価値観でもある非認知能力を発揮して、創造力や人間らしさを生かして、コンピュータへの指示に取り入れることで新しい価値を生み出すことができるのではないでしょうか。コンピュータが普及していく現代においても、人間独自の価値が大切にされ、両者が相互補完的に作用することで、より豊かな社会を実現していくことが望まれます。
デジタル化社会と人を繋げるプログラミング的思考
溢れる情報を有効に活用し、誤用リスクを避けるプログラミング思考
デジタル社会と人を繋げる有効な手段としてプログラミング思考が挙げられます。スマートフォンやコンピュータを常に手元に置いて、ウェブサイトやアプリケ―ションの使用に多くの時間を割く現代社会。子供や初心者でも使いやすい端末の普及は、誰でも簡単に、多くの情報にアクセスできる環境を作りました。プログラミング思考で学ぶことはコンピュータを操作するスキルに限られたものではありません。情報が行き交う仕組みを知り、そこに人がどのように関わっているのか、そしてネットを通じた先に人がいることも学んでいきます。デジタル化社会と人を繋げ、また、デジタル化社会の中で人々を繋げる有力な手段としてプログラミング思考は注目されています。
プログラミング教材を通じデジタル化社会に貢献する 株式会社AVAD
若年層や学生に向けて、デジタル化社会への順応を支援する取り組みが盛んです。
経済産業省と独立行政法人情報処理機構(IPA)が運営する「マナビDX」(※1)は、ITに特化した人材育成ポータルサイトです。プログラミングスキル向上への取り組みとして、株式会社AVADはマナビDXにSPACEBLOCK(スペースブロック)を使った講座を掲載しています(無料で体験できる講座です※2)。
また、高校生・中学生等のデジタル教育情報を発信する「デジ連」(※3)は教員等に向けてデジタル技術の進化に対応するための人材育成やマッチングの推進を通じ、社会発展への貢献を目指しています。株式会社AVADは「デジ連」正会員です。
マナビDXにて無料体験できるプログラミング教材「SPACEBLOCK」(スペースブロック)
スペースブロックは、ビジュアルプログラミング言語を用いたプログラミング学習教材。子供から大人まで楽しめるコンテンツとして注目を集めています。
ビジュアルプログラミング言語は、文字を打つことなくブロックを組み合わせるだけでプログラムを作成できるため、プログラミング初心者でも手軽に取り組めます。
また、スペースブロックは、オンライン上で利用できるため、どこからでもアクセスできます。初めてのプログラミング学習でも安心して取り組むことができます。
プログラミング教材「SPACEBLOCK」(スペースブロック)はEdTeckツールとして経済産業省に認定され、全国の教育機関等へ波及し始めています。(※4)
(※1)
マナビDX DX(デジタルトランスフォーメーション)に関する講座を案内するサービス
(※2)
マナビDX AVAD掲載講座
https://manabi-dx.ipa.go.jp/courses/00099-000001
(※3)
デジ連 中高生等のデジタル活動支援プラットフォーム
(※4)
「EdTech導入補助金2022」は学校等教育機関および学校等設置者と教育産業の協力により教育イノベーションの普及を後押しする事業です。