2022年02月21日 12時00分

風が吹けば桶屋が儲かる、これは論理的なのでしょうか? 理論よりプログラミング的思考優位だと思うのです。

風が吹けば桶屋が儲かる。

多くの大人の方は耳にしたことがあるでしょう。

子供もいつか触れる諺(ことわざ)だと思います。

上手に説明できる大人はどの程度の割合いるのでしょうか。

「昔から伝わっているお話しだから、風が吹いたら桶が売れるのだと暗記すればいいのよ」など素っ気なく答えるのは勿体ないことです。

ものごとの因果関係や波及に加え、想像力とユーモアを交えた表現など、短い文字数の中にたくさんの学びが見て取れます。

理論的に展開が荒いことも愛嬌で、そこに長く伝えられ続けている理由なのかもしれません。

プログラミングを覚えることで論理的思考力が育つのかをテーマに考察していきます。



風が吹けば桶屋が儲かる

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こわもて顔さんと、金色短髪サングラスさんのコンビ、見た目からは意外とも思える高い好感度の人気漫才師がいたとしましょう。

やっぱ儲かる商売は桶屋だと思うのだよね

「間違いないね」

ありきたりのことでは儲けられないものね

「そうだね」

風が吹いたら土ほこりが立つよね

「うん、立つね」

目を傷める人が増えるよね

「うん、増えるね」

そこで三味線が売れるよね

「 ... ... うん、売れるね」

そうすると猫が減るよね

「うん、減るね」

そうなればネズミが暴れだすよね

「んー 、うん、暴れだすね」

おのづから箱の類いをかぢりおるよね

「うん、かぢりおるね」

ここで桶を売れば儲かりそうだよね

「そうそう、儲かりそうだよね」

やっぱり始めるなら桶屋だよな

「なんだ。寒くて銭湯に人が増えるから桶屋が儲かるって話しじゃないんだ?」

それじゃ、プログラミング的思考が生かされないじゃない

でも元手がないから埒(らち)が明かないんだよね

「ギャフン 、もういいぜ!」

理論を内包したプログラミング的思考

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ひとつの事象から次へ次へと波及していくさまがコミカルに展開されます。

風が吹くと土ほこりが立ち、目を傷める人が増えるという始まり。

導入でもあり、ここはよいでしょう。

一転、三味線の需要が高まるという件(くだり)が滑稽ですね。

現代で言えば花粉症が通じるのでしょうか。

風の強い日、とくに雨の翌日には花粉症対策を講じる方が多くいます。

花粉症対策でマスクやお薬が売れるはずだ、と安直に結びません。

外出を控えテレワークになり、巣ごもり食品が売れるだろう、室内トレーニング用品が売れるだろう、との感覚でしょうか。

出典からは目を傷めても成り立つ職業、当時の江戸文化、道にノラ猫が当たり前に行き来する風景が浮かびます。

江戸時代の出典とされ、近年耳にすることの多いダイバーシティ(多様性)に触れられていることも微笑ましく記憶に残りますね。

視力が劣る分、手先の細かい感覚が優れていく要素も見逃せないのです。

桶屋は伝聞により変化したもので出典は「箱」が、かぢられ「箱屋」を思案した、とされています。

論理的には荒くても、想像力と発想が魅力的だからこそ伝わり続ける

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論理的には、どうでしょうか。

一見、関係のない離れたことへ行き着き結ぶため、自由な発想が肝になっていますね。

そのために、当たり前のありふれたことでは儲けられぬ、と謳っている冒頭が伏線となります。

目を傷めても、生活するための職業として成立していた三味線という文化。

そのためには猫の皮が必要である。

猫がいなければ天敵であるネズミの行動が盛んになる。

さすれば木箱が、かぢられ需要が高くなるという、説得力とユーモラスな発想が交互に出てきます。

風の強い日はこれからも多々あるはず。

目薬や防風など、すでに付け入る隙のない有りふれた商いではなく、強風から連想し且つ、他に参入者のいない商いを思い付くまでの思考は現代にも通じるものがあるのです。

なぜ桶屋が儲かると思案したのか

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大オチに、元手がない残念さで結ぶことから「儲けたい」ことが目標です。

「儲ける」という目標に向かい、何が売れるか、どういう理由で需要が高くなるのか、突き合わせながら思案したのでしょう。

資格や学問、難しい技術を必要としないことも条件でしょうか。

安直に強風で需要が高まるものではないもの、そして競合が少なければ、売る単価も高めに設定できます。

強風であれば、木箱がネズミにかぢられ需要が高まるなど、順を追ってかみ砕かないと発想できる人は少ないのではないでしょうか。

「風が吹けば」の箇所を「雨が降れば」と覚え違いされている記述も散見されます。

雨では、土ほこりが立たないですから、雨粒で目を傷めるなど、中途は変える必要がありそうです。

子供に伝える際には、土ほこりの意味合いはとても重要ですから、取り違えないようにしたいものです。

それぞれに意味があり、因果関係があり、関わっているからこそ成り立つ話しの流れ。

これは組み立て思考により紡がれたものだと言えるのです。

プログラミングを覚えると論理的思考が育つのか

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プログラミングを覚えると論理的思考力は育つのでしょうか?

答えはYesで差し支えないでしょう。

論理的な手順と的確な指示がなければプログラムは作動しないのですから。

プログラムを作動させる年齢・スキルまで達していなくても、プログラミング的思考には論理的思考力が内包されていると認識すべきですね。

では義務教育で導入されたプログラミング的思考力とは、論理的思考力と同じものかと問われれば、Noの答えが適切です。

プログラミング的思考力は、論理に加え発想と行動を含んだ能力だと言えます。

もし「論理」「論理的思考力」が義務教育で必修化されるなどと想像すると、どんな感想をお持ちでしょうか。

それは、国語や算数のように独立した科目ではなく、物事の関連性を考えましょう、との理解で大丈夫です。

「そんな難しいことが始まるのか」と腰が引けるのか、「当たり前のことでしょう」と前向きに捉えるか。

ぜひ親御さんには後者のスタンスであって欲しいと思うのです。

SPACEBLOCKで論理的思考に裏付けされた発想力と行動力を育む

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SPACEBLOCK(スペースブロック)は、楽しみながら、子供自身で物事の因果関係や波及効果を体験することに役立ちます。

街の電光掲示板・電子看板のようにカラフルに文字やデザインを発色させ、動かすことが可能です。

小さなマイコンボードから、拡がる無限大の子供の想像力がカタチになり作動したとき、大きな自信がつくことでしょう。

学校教育のカリキュラム使用も想定し、年齢やスキルに合わせて数十年に渡り使用できます。

コンピュータを使用する機会は年々増えていくことが容易に想像できる昨今です。

どのような仕組みで動いているのかを理解するために、まずは触れること。

そして操作する楽しさ、指示通りに動く喜び、発想がカタチになる充足感を得て、その仕組みと理由を後から理解していく順番で構わないのです。

一見、関りなさそうな「風が吹く」ことと「桶屋が儲かる」ことの間にある展開、顛末には物事の関りと発想がとても上手く表現されていることに気付きます。

組み立ててものを考える力、組み合わせたり次の展開へ発想力を育むのがプログラミング教育の狙いなのです。

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